COLUMN

設計のプロ・池田に聞く〜吹き抜けは寒くない?〜

難しい間取りや家の性能のことはプロに聞くのが一番!弊社の設計部・一級建築士の池田に聞きました。


一級建築士 池田です。
スタッフ
寒い冬の時期、よく質問で挙がるのが「吹き抜けって寒くないの?」。実際、どうなんでしょうか?
池田
実は、寒くないんです。
もちろん、しっかりとした断熱や換気の設定をしていることが前提ですが、むしろ冬はあたたかく、夏は涼しくなります。
例えば、標準仕様の高断熱に、一種換気を搭載しているにしよりモデルの場合、朝の外気が3度くらいでも、家の平均温度はだいたい19度ほどです。
スタッフ
えっ! そんなにあったかいんですか? 常にフル回転で暖房を回している感じなんでしょうか? 光熱費が結構かかりそうですが…。
池田
そこで差が出るのが高断熱と換気の良い設計です。きちんと配慮された設計になっていれば、エアコンであたためた空気が循環されていくので、実は光熱費も抑えられるんですよ。
スタッフ
そうなんですね! 安心しました(笑)
池田
新築の場合はそこまで配慮して設計するので良いんですが…。特に問題として挙がりやすいのが、リビングに階段の上り口だけがある例です。実はこれが非常に寒い。いくら室温を適温にしようとしても、階段を通じてあったかい空気は上に逃げていき、冷たい空気がヒヤ〜っと下りてくるんです。
スタッフ
よく見かけるような設計の気もしますが、そんな落とし穴があるんですね。
池田
室温としてはそこまで寒くないのに、階段だけを伝って冷たい空気が下りてくると空気の流れを感じやすく、体感的にとても寒くなります。過去にそういったご相談を受けた時は、階段にロールスクリーンや建具を設定して、空気の通り道を遮断するような対策を行いました。
スタッフ
なるほど、そういう対策方法もあるんですね!
池田
家のことで悩みや不満を持たれていることがあれば、まずはご相談いただきたいですね。意外な解決方法があるかもしれませんよ!